新しい子宮頸がんワクチン、ガーダシル(GARDASIL®)が発売されました。
これにあわせ、当院でもガーダシルの予防接種を開始いたします。
痛みの少ない予防接種を行っております。
予約電話番号は3601-3131です。(完全予約制となります。)
皆様のご利用のほどお待ち申し上げます。
それでは簡単ですが、ガーダシルとサーバリクスの相違点について簡単に説明いたします。
ガーダシルは子宮頚癌の70%の原因となるHPV16型、18型と、尖圭コンジローマの90%の原因とな るHPV6型、11型に対する予防効果をもつ4価のワクチンとなります。
すなわち子宮頸がんのみでなく(男女の)尖圭コンジローマを予防し、さらには子供の再発性呼吸器乳頭腫症という難治性の病気も予防すると言われております。
ちなみに世界シェアの8割を占めています。
サーバリクスは、子宮頚癌の70%の原因となるHPV16型、18型に対してのみ予防効果をもつ2価のワクチンとなります。(尖圭コンジローマの予防効果はありません。)
世界シェアの2割を占めています。
一方子宮頸がんを起こす16,18型に対する抗体価はサーバリックスがガーダシルと比較しやや高く、抗体の持続もサーバリクスがやや長いという報告もあります。
いずれはこの2種類から選択していければと思っております。
しかし葛飾区の現状はサーバリクスが不足している状態が続いております。
サーバリクスの供給が一般の方に再開されるまで、当院では一般の方にはガーダシルの予防接種を行いたいと思います。
接種スケジュールですが、初回接種した後、2ヶ月後、6ヶ月後のの計3回接種します。
(サーバリクスは初回接種した後、1ヶ月後、6ヶ月後の計3回接種です。)
接種対象者は9歳以上の女性を対象にします。(サーバリクスは10歳以上です。)
副作用についてです。
ガーダシルにもサーバリクスと同じでワクチン効果を高めるため免疫増強剤が添加されています。
そのため、接種後2日~数日間、接種部位の発赤や腫脹が持続します。
他に副反応として発熱、疲労感、筋肉痛、頭痛、胃腸症状、関節痛が見られることがあります。
注射部位の局所炎症がおこす全身反応の症候です。数日で改善します。
なお海外では、男性に対する接種報告もありますが、ガーダシルは日本では男性への適応は、承認されていません。また、HPV16型、18型は、子宮頚がん以外の悪性腫瘍の原因となりますが、ガーダシルの適応は、子宮頚がんのみです。現時点では、子宮頚がん以外の悪性疾患に対する同予防接種は承認されておりません。
最後に、葛飾区助成子宮頸がん予防接種の使用ワクチンはサーバリクスのみとの通達が葛飾区よりございました。ご理解のほどお願い申し上げます。
ゆりあファミリークリニック 院長 徳原智庸